モットーは初心を忘れないこと
掲載号:2016年秋Vol.7[東京版]

- 会計検査院 / 会計検査院 事務官
- 専修大学 法学部 卒業
- 宮澤 春佳さん
- 勤務先ホームページ:http://www.jbaudit.go.jp/
- 公務員を志したのは高校時代から
- 公務員に興味をもったのは、高校生のころです。『人の暮らしや社会に関わる仕事がしたい』という思いがあったのが理由です。
Q. 大学選びのポイントは何ですか?資料やパンフレットだけではわからないことが多いので、いろいろな大学に足を運び、自分の目と耳で確かめながら、行きたい大学を探しました。専修大学に決めたのは、オープンキャンパスで大学の雰囲気やカリキュラムに魅力を感じたことがきっかけです。Q. 大学時代のことを教えてください。大学では、2年次から公務員試験講座を受講して試験に備える一方、3年次から民法のゼミに所属していました。印象に残っているのは『土地の所有権争い』について研究発表したこと。みんなで話し合い、資料を調べて分析し、その成果をプレゼンしました。さまざまな人の立場や状況を自分自身に置き換えて考える、貴重な経験になりました。
- 現職を選んだきっかけ
- 東日本大震災です。祖父母が福島に住んでいたこともあり、テレビで映し出される被災地を見て、いてもたってもいられませんでした。幸い祖父母は無事でしたが、その後の報道で『復興のために交付された補助金が、不適切に利用された』というニュースを知り、許せない気持ちになりました。国が実施する政策において、お金がどのように使われているのか。どの機関でお金の流れを調査することができるのだろうか。大学のスタッフに相談すると、その答えは『会計検査院』でした。こうして、私の就活目標が定まりました。
Q. 会計検査院ってどんなところ?会計検査院は、国や法律で定められた機関などの会計を検査し、国のお金が適切に使われているかどうかをチェックする機関です。というと、会計知識がなければ採用されないと思われるのですが、国家公務員試験に合格すれば、会計の知識やスキルがなくても問題ありません。採用後の研修で身につけることができます。
- 全国津々浦々、実地検査へ
- 採用後、厚生労働検査第三課に配属され、約3か月の研修を経て、医療保険や健康保険に関する国のお金の使い道を検査する仕事を任されました。同年11月に法規課に異動し、個人情報保護や情報公開に関する規程の制定・改正作業に携わりながら、検査業務も兼任し、厚労省や全国各地の市町村に出向き、検査をしています。
- つねに国民目線で取り組みたい
- 仕事には、つねに国民目線でのぞんでいます。検査の結果、会計検査院の権限で、各府省に是正や改善を求めることができます。よりよい日本をつくるために制度や法律に踏み込んでいく。これが自分に課された重要な役割であることを、やりがいに感じています。
- 気になったら現場に行ってみよう
- 高校生のときに、少しでも気になることがあれば、どんどん調べてみてください。大学選びも、実際に大学にでかけて見聞を広めましょう。会計検査院の仕事も同じ。とにかく現場に足を運ぶことが大切です!