救えるのは自分たちだけ、 使命感を胸に現場へ向かう。
掲載号:2017年春Vol.8[東京版]

- 立川消防署 指揮車機関員 / 消防士
- 帝京大学 文学部 心理学科 卒業
- 通清水 彰さん
- 勤務先ホームページ:www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-tatikawa/
- 進学か就職か、迷った高2
- Q. 高校時代、悩んだことは何ですか?高2の頃から、消防士を目標にしていました。そこで悩んだのは『高卒で消防士になるか、大卒でなるか』でした。早く消防の仕事に就きたいという思いと、興味のある学びをしたいという思いの間で非常に迷いましたね。
- 大学から多くのものを得た
- 心理学に興味を持っていたので“心理学を学べる大学”に絞り込みました。そして、ずっとテニスをやっていたので、テニスで体育会の部活ができる大学。その2つの条件で選んだら、帝京大学が志望校になりました。
Q. 帝京大学の魅力を教えてください。1年次に必修のキャリア教育科目があることです。さらに2年次以降は、外部講師による“公務員試験対策セミナー”がありました。就職活動のサポートが充実している点が、魅力の一つだと思います。Q. 大学で得られたことは何ですか?心理学は、人の感覚を研究するものや、動物を観察するものなど多種多様。それぞれのレポートを書くのは大変でしたが、心理学の面白さを体得できました。また、テニス部はOB・OGとの交流が盛んです。4年次にはキャプテンを務めていたので、大先輩たちとお話をする機会も多く、幅広い年齢層の方とコミュニケーションをとるのが上手くなったと思います。
- 消火だけではない、様々な消防の仕事を担う
- Q. 消防庁に入って、最初どのようなことを行いますか?入庁後、半年間は消防学校で基礎知識を学び体力錬成と消防活動訓練を行います。その後半年間は消防署で、先輩の指導のもと実践で仕事を学びます。1年で、初任基礎教育課程が修了し、消防署に正式配属となります。Q. 現在はどのようなお仕事をされていますか?立川消防署に配属後、ポンプ車の隊員をしていました。その後消防車両を運転するための庁内資格を取得しました。5年目の今は指揮車機関員という役職で、災害時に消防署の幹部を乗せ、現場に早く到着させることが使命です。災害現場を指揮する指揮隊の機関員も兼務しており、東京消防庁の指令室と無線で現場をつなぐ通信の仕事もしています。階級は消防士の上の“消防副士長”です。
- 緊張感がやりがい、都民の感謝がモチベーション
- 今は、災害現場を指揮する幹部を現場まで、確実・迅速・安全に出場させることが任務なので、『ここでアクシデントが起きては、現場の指揮が機能しなくなるんだ』と思いながら運転しています。その緊張感が、現在の仕事のやりがいと言えます。そして、消防士は都民から感謝されることが多い仕事です。都民からの『ありがとう』という言葉は、大きなモチベーションになっています。
- どんな職業を目指す場合でも『いかに準備をするか』
- Q. 憧れの職業を目指す高校生へメッセージをお願いします。どんな職業を目指す場合でも『いかに準備をするか』だと思います。大学1年次から準備を始めてほしいですね。早くから試験・就活対策を実施してくれる大学を選ぶのも良いかもしれません。