電気設備の保守点検をおこない、安全・安定輸送や日々の運行を支える
掲載号:2020年秋冬Vol.15[東京版]

- 東急電鉄株式会社 / 電気技術員
- 東京都市大学 理工学部 機械工学科 卒業
- 西村 祐亮 さん
- 勤務先ホームページ:https://www.tokyu.co.jp/sp/index.html
- 四力学や電気の知識など、機会設計の基礎を学ぶ
- 小学生のころからずっと車が大好きで、大学も機会工学科に絞って受験しました。東京都市大学が選んだのは、家から近くて通いやすかったこともありますし、オープンキャンパスに参加した際に大学の雰囲気に惹かれたことがきっかけです。大学では、材料学、流体力学、熱力学、機械力学の四力学、電気の知識を中心に勉強しました。実際に回路を作ってライトを光らせる実験などもあり、おもしろかったです。質量や圧力などの国際単位のベースとなるSI単位系も学びました。
- 鉄道運行に直結する部署で働く
- 大学卒業後、東急に就職し、踏切信号や転轍機(てんてつき)などの設備の保守をしています。信号が故障していると電車は動きませんし、設備の保守は鉄道運行に直結する部署です。レールドクターと言われることもあるこの仕事。保線部署や工事会社と連携して、安全・安定輸送や日々の運行を支えています。定期検査では、目視で異常がないかを確認したり、電圧や電流を測定して検査をしたりしています。線路ごとに信号の制御方法やシステム自体も違うので、設備に合わせた点検・検査をおこないます。異常がない状態を維持する、それが我々の仕事です。
- 将来的には、自動運転や無人運転に携わりたい
- 何の異常もなく、電車がいつも通りに動いているというだけでやりがいを感じます。あとは、学んできたことや提案したことが仕事に活かされたときもうれしいです。昨年、踏切の障害に対する時間を短縮するために実施した対策が採用されました。今後、どんどん技術が進歩していった先には自動運転や無人運転があると思うので、将来的には、そういった最先端の分野に携わりたいと思っています。
- コミュニケーション力が視野と選択肢を広げる
- 資格は特に必要ありませんが、部署によっては電気工事士の資格が必要な場合もあります。これからいっそうグローバル化が進むと思うので、学生時代に英語は学んでおいたほうがいいと思いますよ。あとは、どんな業界でも共通して大事なのはコミュニケーション力。同世代とだけではなく、幅広い世代の人と交流をしてコミュニケーション力を磨いておいてください。そうすることで視野も広がりますし、選択の幅もぐっと広がります。高校生は1回しかありません。青春を思いっきり満喫してください!

異常が生じた際は、どこでどういった異常が生じたかモニタで確認。

接近する列車から待避し、運転士に安全な状態であることを合図する様子。